ブルーベリーの挿し木について
挿し木とは
読んで字の如く、枝を土に刺してその枝を新しい株として成長させる技法のことです。
ほどよく湿った土にそのまま刺しても十分株として成長します。
緑枝挿し(りょくしざし)
これは新梢(しんしょう)を用いる挿し木です。
収穫前の6月の緑色をした枝を用いて挿し木する方法です。
新しく発芽した新梢やライナーで出た新梢を用いて挿し木をすることも可能です。
休眠枝挿し(きゅうみんしざし)よりも成長が早いのが特徴です。
しかし高温に弱いので目安としては気温30度以下を保つことが条件です。
休眠枝挿し(きゅうみんしざし)
これは3~4月頃に行う挿し木方法です。
新芽が芽吹く直前なので安定的に増やすことが可能です。
冬の剪定ででた枝は湿らせたキッチンペーパーやタオルなどにくるんで冷暗所や冷蔵庫に入れて保管しておきましょう。
緑枝挿し(りょくしざし)に比べ、ゆっくりと成長するので管理に不慣れな初心者や初めて挿し木に挑戦する方に向いています。
基本的なブルーベリーの情報
ブルーベリーの基本データ
学名: Vaccinium spp.
科名: ツツジ科
属名: スノキ属
原産地: 北アメリカ
和名: ブルーベリー、ヌマスノキ、アメリカスノキ
英名: blueberry
開花期: 4〜5月
花色: 白、ピンク
植え付け時期: 落葉期(関東以西では11〜3月、寒冷地では2月下旬〜3月中旬)
収穫期: 6〜9月
耐寒気温: −20〜−10℃
初心者向け:ブルーベリーの挿し木方法
挿し木の重要ポイント
挿し木で一番重要なのが土を乾かさないこと。
乾いてしまうと水や養分を吸い上げられずに発根ホルモンが分泌されにくくなっていまいます。
発根がされないとそのまま枯れた枝になってしまいますので、土の表面が乾いたら潅水をするようにしましょう。
また、新芽や新しい枝も出てこないので半年経っても何の変化もない場合は失敗と判断していいでしょう。
挿し木で実行した方がいいポイント
その他にも下記に実行しておいた方がいいポイントをまとめました。
ポイント
土を乾かさないこと
ポイント
切り取った枝(挿し穂)は水に1~2時間浸すこと
ポイント
発根部分には発根促進剤ルートンを塗る
ポイント
切り取った上部にはトップジンを塗る
ポイント
土は赤玉土(小粒または細粒)とピートモス5:5
挿し木に必要な環境は?
土、ピートモス
土は基本的な培養土やプランターの土、畑の土であればまったく問題ないです。
注意が必要な点としては酸度が高い土、アルカリ質でない土、がブルーベリーの栽培には適しています。
ピートモスはその酸度を高め、Phを低く保つ役割を果たしてくれますのでできるだけ培養土より多めに配合するのが望ましいです。
50%以上はピートモスにしましょう。
また、100%ピートモスにするときは乾燥に気をつけましょう。
一度乾燥してしまうと、ピートモスの撥水性、水の表面張力によって土全体に水分がいきわたりにくくなってしまいます。
プランター栽培
プランターでも可能です。
挿し木をする間隔は一定に保ち、訳10㎝ほどは間隔をあけて挿し木をしましょう。
直植え
あまり直植えをしている人はいませんが、土質が合い、水分管理が十分にできるのであれば無理なくできます。
気温
緑枝挿し(りょくしざし)、休眠枝挿し(きゅうみんしざし)ができるので一年中日本の気温なら対応可能です。
刺すタイミング
挿し木をする穂木は水に1時間以上はつけて置き、そのあとに挿し木をするのがベストタイミングです。
重要:筆者がブルーベリーの挿し木をした環境
土、ピートモス
土:カインズのプランターの土
ピートモス:カインズのピートモス14リッター
これを5:5の割合で混ぜ合わせました
潅水
ほとんどしていません。
実験的にほぼ自然の雨に頼ってみました。
植える場所
プランター:カインズで購入した菜園プランター710を使用
発根促進剤(ルートン)
使用なし
殺菌剤(トップジンMペースト)
使用なし
発根、発芽結果
120本中18本発芽しました!
発芽しているかはまだ確認できていません!
途中で抜いてしまうと成長の阻害になってしまうので結果は3号鉢くらいに成長したらになります!
挿し木について最後
始めて挿し木をして途中で「これ発根、発芽するのかな?」と、かなり疑問に思って待ち続けた結果なんとか芽がでてうれしい限りです!
今年は逆に最高の環境で挿し木に挑戦したと思っています!